おわりに           
            
  最終章まで飽きずに読んでいただき、大変有難うございます。読まれる方がしんどいように           
 書く方も長かった半年間であった。書こうと考え始めた時分は、せいぜい50テーマ程度と           
 推測していた。それで構想を目次にしてみると、テーマが100に届きそうになった。そこで           
 100テーマ書くと目標を定めた。ところが下書きを書き終わると、100テーマを越えてしまった。           
 それでいくつかテーマを統廃合して、108テーマとした。私は108という数字は好きである。           
 仏教でいう煩悩の数である。私のゴルフスコアは、通常グロスで108である。パー72のゴルフ           
 コースで18ホールすべがダブルボギー(+2)の場合のスコアである。いつも100を切れない           
 ゴルフプレーに悩まされている。煩悩多きゴルフである。ゴルフをやめればよいのにと思える           
 のだが、人生と同じように、あきらめてやめるわけにはいかない。悩ましいゴルフ人生である。           
            
  私は介護も人生の一部であると思っている。子供、大人、老人と通常に生活している過程で、           
 不幸にして、加齢や病気で心身に支障を発生した状況が介護状態であろう。だから介護状態           
 とは、生活の一過程と思えたのである。人生の過程だから、介護は生き様の一部分であり当然           
 生くさいし悩みも多い。108テーマと言わず、もっとたくさんの悩みや課題があると思う。           
  次に介護の行動は、家庭で家事を取り仕切ってきた主婦の行動と同様であると思う。           
 育児では、食事、口腔、清拭、入浴、排泄等をすべて行っているのである。むずがれば、あや           
 したりするのである。幼児に対する世話が、大の大人へ、すなわち要介護老人にそのまま           
 当てはめられているのである。だから介護は、生活の延長線にあると思えるのである。           
     

     最後にAさん、Bさん、C・・・さん等、本書に登場された方々にお礼を申し上げます。

ただ、ほとんどの方々がすでに永眠されており残念です。この場で、ご冥福をお祈りします。       
  本書の出筆に関して、情報提供の方々にお礼を申し上げます。特に出筆内容を審査され、

ホームページへの投稿公開を快くご承諾いただけた、特別養護老人ホームS施設の施設長に

お礼を申し上げます。さらに、施設関連の方々のご理解とご協力を深く感謝いたします。
                 
                                                                     2015年9月30日   鐘ヶ江義行