朝日新聞 2021.01.28 朝刊 10面 社説を読んで

見出し 介護報酬改定 職員の待遇改善優先に

内容:介護サービスの公定価格である介護報酬の2021年4月からの内容が決まった。全体で0.7%のプラス改訂で、多くのサービスの基本料が上がる。コロナ禍のもとで介護事業所の経営は厳しく、現場は深刻な人手不足が続く。報酬引き上げはそうした事態に配慮した結果である。最前線で働く職員の待遇改善につなげるべきである。

 ・・・・中略・・・・。

 介護を担う人材の確保も改定の柱である。 経験・技能のある職員の賃金を上げる仕組みを使いやすくするほか、介護福祉士や勤続年数の長い職員の割合が高い職場の報酬も手厚くする。

 ・・・中略・・・・。

 今回の改定はコロナ禍への緊急対応の側面が色濃く、介護保険を取り巻く課題はなお残ったままである。

給付の内容、制度の担い手拡大、税金の投入の在り方など、長期的な視点に立った「負担と給付」の論議にも向き合わなければならない。

 

 

 私見(つぶやき)

 今回の介護報酬改定の主題を手短くまとめてあり読みやすかった。報酬改定は職員の待遇改善につながるようにと願われている。そのようになれば大変にうれしいことである。所詮、願望である。

 今までの介護報酬改定は、税負担が増加していくことを防ぐため、基本報酬の引き下げになっていた。利用者へのサービス向上を名目に、新規の付加サービスを設け、下げた分が介護報酬加算料となっていた。今回はコロナ禍の対策用として、事業者の収入が減らないようにする特例を設けた。それに伴い非常時に必要なサービスを安定的・継続的に提供できる体制づくりができるような計画と訓練を義務付けた。

 介護報酬が少々アップしても、コロナ禍で感染防止対策に必要な資材費や作業費労賃を十分に賄えるものではない。新型コロナウィルスの拡散が鎮静化することを願うばかりである。

 ワクチン接種、治療薬の早期開発を期待している。それまでは3密防止、消毒、手洗い、うがいなどの対策を、愚直に続けていくしかあるまい。                起稿  2021.01.29