小介護施設の閉店

 本話題は新聞記事やマスコミの情報ではない。私の耳に聞こえてきた風の便りである。小規模の通所介護(デイサービス)や小規模多機能型居宅事業を廃業する介護施設が発生していることだ。

 

 この現象は小さな規模の事業者なので、マスコミ界はまだ気づいていない。この小介護施設の廃業が新聞沙汰になるのは2~3年後であろう。今後の3年間で小規模な介護施設は、お客様来られず経営成り立たずに、更に倒産廃業するであろう。一方の大規模な介護施設は、小規模施設のお客様を獲得して、増々大きくなって生き延びるのである。廃業した介護施設の職員は失職で転職するしかない。巷では介護職の求人広告は減るであろう。介護職は余っているのであるから。介護職が一旦転職したら、再び介護職には復帰しない。

 

 団塊世代が80歳超えとなり本当に要介護状態になる頃(5年後)は、小規模の介護施設は無く、大規模ばかりで、しかも利用者は満員状態、更なる利用者は受け入れられず、入所も困難となっているであろう。

 

 小規模な介護施設の経営困難の根本要因はコロナ禍である。介護施設は施設内でのクラスター発生を防止するために、消毒・換気・カラオケ中止等の対策を継続している。コロナ対策の作業が発生し、追加経費となっている。本当の要因は、お客様(要支援者、要介護者)が、自宅に引きこもり施設に来られないことである。

 お客様にしたら、施設に行ってコロナに感染したらいやである。カラオケができなければ面白くない行くのをやめよう。風呂は我慢すればよい。この様に引きこもり状態が続くと、運動不足でフレイル(虚弱状態)になるらしい。散歩等して体を動かしておこう。コロナがおさまったら、また介護施設を利用すればよい。

 

 小規模介護施設から放り出されたお客様は、別施設への転入・転居となる。ところが別の施設からも見捨てられたお客様は、自宅で過ごすしかない。主に居宅サービスの利用となりホームヘルパーによる世話となる。ところが、ホームヘルパーのサービスだけでは対応できない項目もある。そこで発生するサービスが有料追加サービスである。この追加サービスを横出しサービスという。この横出しサービスには、宅配弁当、布団乾燥などがある。この横出しサービスの費用を一部負担している介護保険主(市町村)がある。

 

 今後、ホームヘルパーでは対応できない作業について、横出しサービス該当する作業を追加して、自宅の要介護者のサービスを向上していかなければならないであろう。例えば部屋の大掃除、ごみ出し、車の洗車、猫や犬の餌やり等、家事といわれる作業の全てである。あげればきりがないよ。

                              起稿  2022.08.31