有償ボランティアの助っ人(スケッター)

私は、この名称を2024年1月13日、朝日新聞朝刊総合3面で初めて見た。

 大見出し:はちがけ社会、若者が解きほぐす 内向き世界

 中見出し:介護現場で生きる仕事 外部(助っ人)とつなぐ

 記事内容:①有料老人ホームでピアノ講師Aさん(71歳)が、昭和歌謡でお年寄り数十人を楽しませていた。

      ②事務室ではBさん(30歳)がパソコンに向かいクリスマスの催しを紹介する画像を作成していた。

 Aさん、Bさんは施設の職員ではない。マッチングサービスを通じて、老人施設へ通う「有償ボランティアの助っ人=スケッター」だ。2人の特技を生かして活動する間、介護職員に余裕が生まれる。この2人橋渡すする仕組み作りの企業体があるのだ。この事業を発案したのが若者世代である。この事業者は時給換算で1000円から1500円ほどの謝礼をボランティアに支払う。

 私のコメント:

 15年前、ボランティアとは無償奉仕の代名詞であった。老人介護施設には、元気な前期高齢者が訪れて、シーツ交換、洗濯、部屋掃除などの実作業を行っていた。レクレーション活動の一環として、歌声喫茶、演舞、傾聴活動などをしていた。この作業は当然、無償奉仕である。介護職員はボランティア活動の間、介護本来の作業に取り組めた。介護施設はこの無償奉仕者へ慰労会を設けたり、お歳暮などのお礼をしていた。10年程前から、元気な前期高齢者は後期高齢者になった。さらに数年前からコロナ禍で、ボランティア者は介護施設内へ入場できなくなった。ここ数年、感染症対策のために、ボランティア活動はストップの状態である。

 相変わらず介護職は求人難である。さらに15年後は、労働就労人口が現在の8割(はちがけ社会)で、どの業種でも求人難となる。はちがけ社会に向けて、若い世代が、若い発想で取り組んでいることは心強いことだ。

                                 起稿:2024.01.13